| 乗車列車&関連画像 |
 |
| 142D普通長野行き |
 |
| 十日町駅 |
14時43分に十日町に着いた。十日町駅は飯山線の駅であるが、同時に北越急行の駅でもある。北越急行の十日町駅は近代的な高架駅となっており、飯山線からの跨線橋がそのまま2階の改札口へと繋がっている。到着した飯山線のホームからは跨線橋を渡って東側のJRの改札口へ向かわねばならないが、北越急行のきっぷなどを購入したいがために、西側にある北越急行の窓口を訪ねてみた。
きっぷを購入した後、今度は折り返してJR側の改札口へと向かう。JRの十日町駅は昔からある地方の中核駅の様子であった。改札口で途中下車印を押してもらい、外に出てみる。大きなロータリーに客待ちのタクシーが何台か停まっているが、人が行き交う様子は見られず、何とも寂しい駅前になっている。駅舎の撮影などをしていると、ポツリポツリと雨が落ちてきた。そろそろ降ってくるかと思って、駅の待合室に避難する。だんだんと蒸し暑くなってタオルで汗を拭う。そのうちに遠くの方でかすかに空が唸ったかと思うと、太鼓を叩いたような大きな音が轟き、大粒の雨が一気に地面を叩きつけた。雨が地面に打ち付けるたびにロータリーのあちこちで大きな水冠ができる。
雨が降ると、急速に涼しくなった。土砂降りの様子は多少緩んではきたが、それでも雨の降りは強い。その中を数人の高校生らが駆け足で駅まで来る。この不測の夕立に男子も女子もずぶ濡れで、風邪でも引かないかと心配になるくらいだ。
15時45分頃に長野行きの普通列車の改札が始まった。改札口の真ん前のホームにキハ110型が一両停車している。まだ車内には室内灯はついておらず、側面方向幕も「ワンマン 越後川口」になっている。それが、回転していき、「ワンマン 長野」と表示されると、ドアが開いた。雨に濡れた高校生らも乗って、車内は賑やかだ。
| 関連画像 |
 |
| 信濃川 |
16時10分、普通長野行きは十日町駅を出た。相変わらず雨は降ったままであったが、駅数を重ねるごとに雨は小降りになってきた。生徒の数も減ってきて、車内は空席が目立つようになった。列車が信濃川の鉄橋を渡ると、今度は左側に信濃川を見る。雨は止んだが、対岸の山には黒い雲が竜となって襲いかかっていた。おそらくは寒冷前線が通過しているのだろう。急速に気温が冷やされて、その温度差が大きいために竜巻のような雲を作っているのだろうと思う。
そして、津南を過ぎるとついに雨が落ちてきた。猛烈な雨である。空もピカピカッと光り、そしてドドドッと空が唸る。そのうち、ピカピカと光っていたのが、空を引き裂くかのように稲妻が走る。そして轟く音。いよいよ嵐の中へ突入だ。
森宮野原に着く直前で新潟県から長野県へ入った。それと同時に、信濃川も千曲川へと名を変える。ところで、森宮野原は「もりみやのはら」と読む。駅名の由来になったのは、付近に存在する「森」と「宮野原」という地名で、両者をくっつけたのである。私なぞは、当初「森宮」と「野原」をくっつけたものだと思っていた。面白いのは、森は駅のある長野県栄村にあるが、宮野原は千曲川の対岸に位置する新潟県津南町にあるということだ。県境を挟んだ二つの集落から名を取ってくるとは珍しいが、実は私の自宅最寄り駅である川西池田駅も兵庫県川西市と大阪府池田市の市名をとって駅名としている同様のケースだ。
| 関連画像 |
 |
| 戸狩野沢温泉駅前 |
列車は豪雨の中、戸狩野沢温泉駅に到着した。ここで31分停車する。私は、折り畳み傘を出して駅へ向かった。傘を打ち付ける雨の音と弾く水滴が降りの凄さを表していた。改札口で途中下車印を押してもらい、外へ出てみる。駅前で待つバスの屋根には雨の飛沫が立つほどに酷い降りで、時折雷がなるものだから、私は思わず首を竦ませる。外へ出ても濡れるだけなので、再び中へ戻る。
改札口を通ろうとしたとき、駅員さんが「長野行きは、車両を換えるよ」と言う。話を聞けば、長野からの141D列車が途中落雷にあって、車両に不具合が発生し、検査のために長野へ引き返すのだそうだ。私は、また傘を差してホームへと向かった。
車内へ戻り、鞄を網棚から下ろして乗り換えの準備をしていると、同じホームの向かい側に長野からのキハ110系普通列車が到着した。相変わらず勢いの収まらない豪雨の中を、向かいの列車から降りてくる人たちとすれ違い、そして駆け足で飛び乗った。
|